私のホームページ
Since.2006.10.01
くせぇ
2006.10.04
臭い場所がある。
例えば動物園だ。
動物園は入園ゲートから、もうすでに独特の獣臭が立ち込めている悪臭地帯であるが、入園したと同時に、「おえっ、くせぇ」と叫んでも10人中8人は、「なんか臭くない?」と違和感のようなものを感じているのだから仕方ない。そんな仕方ない状況なら公に、「くせぇ」を連呼しても、まあまあ失礼にはあたらず許せる範囲なのであるが、世の中には臭くてもジッと我慢しなければならない状況というものがある。
私はつい先日とんでもない「くせぇ」に遭遇してしまった。
それは、私が通勤時に利用する電車でおこった話である。
「おえっ、くせぇ」
電車に乗り込むやいなや私の一発目がこれだった。
いや、性格には口に出さず、心の中で、「くせぇ」を叫んだのである。
何せまだにおいの、「核」となる部分が十分把握できていない私にとって、ここで、「くせぇ」と動物園のようなテンションで叫んでしまうのは周りにも迷惑で危険である。私は気を取り直して座席に座った。
「おえっ、くせぇ」
何かのコントのように更なる臭さが私を襲った。先程よりもはるかに強烈で、それでいて強大な「くせぇ」が私の穴という穴を突いた。
私は臭さに視界を遮られながらも、においの犯人を見つけようと必死で辺りを見回したときに謎が解けた。
隣に座っているおやじであった。
おやじは大きな口を開けながら大いびきを掻き、爆睡モードに入っていた。
こいつが今朝食べた食べ物は間違いなくウンコだ。ウンコ以外考えられない。
おやじの口からは嗅いだことのない腐臭が漂い、あきらかに周りに迷惑をかけているのだが、そんな迷惑には気付くはずもなく、テディ・ベアのような可愛らしい顔をしながらスヤスヤおやすみなすっていた。
私は臭さで気が狂いそうになりながらも周りの為、いや、おやじの為、いや、自分の為におやじを起こし、一言注意してやるべきだと思った。
そう、今周りの乗客が私に求めていることはおやじへの注意なのである。その為にはいかにおやじを傷つけることなく、かつ周りの乗客にも不快に思われないような的確な言葉を出さなければならないのである。
「すみません。少しお口の方がくそうございますよ」
うーむ、これでは完璧におやじに喧嘩を売っている。逆に殴られても文句を言えやしない・・・。
それでは面と向かって注意を促すのではなく、さりげなく指摘してみるのはどうだろうか?
「すみません。今朝、何かウンコのような物をお召し上がりになられていないでしょうか?」
いやいやいや、これは良くない。ましてや普通ウンコなど好んで食わん。
私は悩んで悩んで悩みぬいた。悩みぬいたら次の駅に付き、結論が出る前におやじは勝手にどこかへと消えて行った。
大人になれない
2006.10.03
毎朝、会社への出勤時に利用する駅の休憩室で、ピンクちらしやエッチな雑誌の記事をハサミで切り抜き、自作のファイルに収めている変なおじさんを見かける。
周りの休憩室を利用している人たちは何事もないようにおじさんを無視し、まるでおじさんがいないかのような空間を作り上げているのだが、私は毎日のようにそのおじさんを見ているのだが未だに慣れない。
その慣れないという表現も少しおかしい。正確には私は今にも「変なおじさ〜ん♪変なおじさ〜ん♪」とおじさんを前にして歌いだしたくなってしまうのだ。私がまだ小学生だったなら休憩室に入るやいなや確実に、「うわー変なおじさんがいるぞー!みんな逃げろー」くらいは言っていたかもしれない。
そんな中で、周りの人たちは変なおじさんを前にして誰も騒がず、落ち着いた表情で新聞を読んだり携帯でメールしたりと冷静なのである。
その冷静さはどこからくるのだろうか?
やはり「大人」だからなのだろうか?
私はいつもそこで困惑する。
なぜなら私は世間一般では「大人」と呼ばれている人種であるのだが、休憩室でエッチ記事収集に励んでいるおやじを目の前にしてどうも冷静ではいられないのである。
もちろん過去に何度も新聞を広げたり、携帯でメールを打ってみたり必死で「大人」になろうと努力してみたのだが、心の中では「ひゃー、変なおじさーん」が止まらないのである。ロマンチックが止まらないのである。
そんな私をよそに、今日もおじさんはエッチ記事収集に励み、周りの人々はそれをやり過ごす。早く大人になりたい。
将来の夢
2006.10.02
ついこの前。
何となく暇だった私は10年以上も手を付けていない裏庭の倉庫の整理をしていると、当時小学生だった頃の卒業アルバムが姿を現した。
「おっ、懐かしいなぁ〜」なんて、当時の余韻に浸りながら卒業アルバムをめくった私は、その場でひっくり返りそうになった。
ゲジである。
大量のゲジゲジが卒業アルバムの中で生活していたのである。その数は休日吉野家の牛丼復活祭に並ぶ暇人よりも多い数であった。
私はゲジを一匹残らず振り落とすと安堵の表情を浮かべ、再び卒業アルバムをめくった。
アルバムには偽りの笑顔でこちらを見つめる過去の私。いろいろあったなと思い出を噛み締めながら、ペラペラとページをめくっていると最後尾に「みんなの将来なりたい夢」というページがあった。いったい私は小学生のころ何になりたかったんだろう?
たしか覚えているのは、玩具屋か警察官である。
私はワクワクしながら自分の名前を探していると、またまたひっくり返りそうになった。
なんと私の将来なりたい夢の欄には玩具屋、ましてや警察官などではなく、堂々たる達筆な字で「機関車トーマス」と書いてあった。
そう、機関車トーマスとはあの機関車に顔の付いたお化けのことである。
みんながサッカー選手や医者、花屋、ケーキ屋と、いろいろな夢に向かって羽ばたこうとしている中で、私はそこに「機関車トーマス」と書いたのだ。
「どうだ!面白いだろ!わはっはっはっは!」
私は何事も無かったかのように卒業アルバムを元の場所に戻すと、何だが先程までのテンションには戻れずどっぷりと疲れきっていた。
今現在、過去の馬鹿で無知な私に言えることは、決して私が「機関車トーマス」になっていないということだけだ。
リストカッターめぐみ
2006.10.01
私が最近ハマっているサイトといえば、めっぽうリストカッターめぐみのブログである。
彼女の自称リストカット暦5年というプロフィールに惹かれて読み始めたブログなのだが、実に私を楽しませてくれる。
「彼氏と別れた。原因は私の手首のリスカ跡のことで・・・」
「最近一日中リスカすることばかり考えてる・・・」
「今日は血のでないリスカをして見ましたがいかがでしょうか?」
もうリストカット暦が5年にもなればリストカットをリスカと、ドラクエぐらい気軽に略せるところが彼女の凄味でもあり、私をまたあのブログに足を運ぼうという気にさせられるのだが、そんな彼女めぐみが、突然ブログでネットアイドルになりたいと公言しだしたのだ。そして私が何よりも驚いたのが、自分がネットアイドルになる為だったら趣味のリストカットをも卒業するぞというすごい意気込みである。
「今日限りでめぐみはリスカを卒業しちゃぃます♪これからはネットアイドル目指して頑張って行きますんでよろしくお願いします♪とりあえず次回の日記では写真もアップしちゃいまーすリンリン♪」
リンリンである。
このリンリンには彼女にとって、「生きる喜び」みたいなメッセージが密かに込められているのだと私は信じていたのだが、3秒後にやはりただの「浮かれ」であると判明した。
とにかく次回の彼女のブログで、彼女が初めて自分の手首以外の写真をブログに掲載するみたいなので、私の楽しみは更に深まるばかりだ。
私のホームページ開設
2006.09.24
授業中クスクスと笑いながら周りのクラスメイトが、メモ用紙の切れ端を回していることに気が付いた。
不思議に思っていると、最後の方に後ろの席の女の子に肩を叩かれそのメモ用紙を渡された。
中を開けると、「クラスのキモイ奴ランキングベスト3」と書かれていた。
1位は堂々の私であった。
私は次の人には回さずに窓を開けると、そのメモで紙飛行機を折りそっと窓から飛ばした。小学5年生の夏である。
あのとき私同様、「いじめないで下さい」という一言が強く言えなかったが為に、心の中で今現在も苦しみ叫び続けている人がいるに違いないと私は思う。
そんな心の中でいつまでも引きずるような体験をし、現在もまだまだ引きずりまくってる人たちが集うサイトが、私の開設したサイト、「私のホームページ」である。
うーむ、なかなか重いスタートを切ってしまった。しかしスタートを切ったからにはゴールまで走り続けなければならない。さあ、私と一緒に明日へのゴールをつかもうぜ!
それにしても「私のホームページ」ってサイトは世の中にどのくらいあるのだろうか?
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田鍋露敏
/Robin Tanabe
大阪府出身 B型 男
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